なおの心象風景

詩のような散文のようななにかを書きつけています

レール

大きなレールに乗り損った

どういうわけか乗れなかった

私の愛すべき車は


人は私の車を見て錆びついたというかもしれない

しかし私だけはそんな言葉で形容しない

これに好きな色を塗り

好きに装飾する

自分だけの愛し方で愛せるように


タイヤが丸くないんです

これは前進することを車の仕事とするならば

致命的な欠陥でして

なのであまり円滑には進まないようだけれども

とてもおそらく慎重な心でこれに乗ってくれている相方さん

そんなことに気づけなかった


わがままで身勝手な車

そしてきみはとても静かな乗組員

何一つ文句を言わずに


ある時は私の車

ある時はきみの車

私たちは互いの車に乗り合わなきゃいけないのだけど


私はきみの車に乗れていただろうか